暑い夏、札幌で涼むなら!
お子様の夏休みも中盤にさしかかってまいりました今日この頃、毎年、今年こそ暑い暑いと言ってしまいますが、今年もやっぱりひとしおの暑さかと、今週土日の札幌も暑そうです。
さて、そんな暑さの中、北海道立近代美術館の「夢見るフランス絵画展」の会期も残すところ2週間となりました。皆さん、既にご覧になられましたでしょうか?暑い夏の日に涼しい美術館の中で見るあのモネの『睡蓮のある池』(1919年昨)は、やはり暑い夏だからこそひとしおの清涼感が感じられます。
そして、見終えて美術館を後にし知事公館の庭や、美術館通からミニ大通に向かうと、そこにはまさに印象派の絵そのままのの世界が目に飛び込んで来るかのような光景が!絵で見てきた眺めが、そのままの現実で目にすることとの不思議。でもこれはけして不思議なことではありません。なぜなら19世紀末期から20世紀初頭にかけてヨーロッパでおきたセザンヌやシスレー、モネやルノワールらによる印象派絵画の動きは、それまでの神話や戯曲を題材に絵を描く宮廷や貴族のお抱え絵師らによる古典主義の画風から脱却し、自由に自分の意思で見たそのものを描くことで画家としての活路を開くものだったからです。(彼ら印象派の潮流はその後、ヨーロッパの若い画家たちの指針となり、それらの画家たちがパリのモンマルトルからモンパルナスへと結集する1926年第二次世界大戦前夜のエコールドパリの時代に引き継がれました。)
ですから、知事公館庭での人々の犬を連れての散歩の人々や水辺にたたずむ小さな子、暑さを避けてミニ大通の木陰道を行く人の歩みの光景がみたままを描いた印象派の画家たち絵のように見えるのは当然のこと、むしろ、印象派の彼らの絵が見られる美術館が、池や高い木々が立ち並び豊かな木陰を有する緑豊かなロケーションに囲まれている中にあり、彼らの絵を見た直後にまさにその印象を抱いたままそれらのロケーションに飛び込むことができることの妙を感謝したくなる。そんなひとしおの暑さの夏なのでした。ちょうど同じ時代にパリにあこがれパリに行くことが叶わず、叶わずして印象派からモダンアートを結実させた札幌出身の画家、三岸好太郎の31年の生涯をテーマにした企画展示がすぐ近くの北海道立三岸好太郎美術館で行われてますので、こちらも是非ご覧ください。
北海道立近代美術館では「ミュージアムスクール2015」が、北海道立三岸好太郎美術館では「2015なつやすみは三岸美術館にいこう夏休みたんけん美術館」といった夏休みのお子様向け企画も開催中です。
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